第1章 私たちをとりまく情勢
1 私たちをとりまく政治・経済情勢
(1)深刻な不況の進行と日本経済の危機的な実態、それを助長する小泉「構造改革」
@リストラ不況が子どもの育ちにも直撃
A経済危機が社会不安を引き起こしている
Bくらしを直撃する「構造改革」
(2)数々の疑惑にまみれた中央政界の汚職・腐敗を許さない国民の良識
(3)軍事大国化へ突っ走る小泉政権
(4)子どもたちが未来の夢を見通せる政治・経済
2 子どもと教育にかかわる情勢
―完全学校五日制の実施―
はじめに
【問題点】
【条件の整備】
【地域とともに】
−教科書問題と有事法制化−
3 学童保育、保育をめぐる動き
●待機児ゼロ作戦・放課後の居場所づくり
●一層進む規制緩和
▲はじめに・目次|▼第2章
1 私たちをとりまく政治・経済情勢
(1)深刻な不況の進行と日本経済の危機的な実態、それを助長する小泉「構造改革」
@リストラ不況が子どもの育ちにも直撃
長期不況から脱出できないまま21世紀を迎えた日本経済は、小泉内閣の「構造改革」が具体化されるにつれ、倒産、失業、雇用情勢はいっそう悪化し、大不況の色濃くしています。GDP(国内総生産)はマイナス成長が続いており、日本経済は構造的な危機に直面しています。NTTの11万人リストラ計画をはじめ、大企業が競ってリストラ計画を発表。雇用不安がいっそう広がっています。
企業倒産は、件数、負債総額とも戦後2番目の高水準になっています。02年3月の完全失業者数は 379万人で過去最悪となり、前年同月比で12ヵ月連続で前年を上回りました。01年度平均の完全失業者
348万人、完全失業率 5.2%は過去最悪を更新しています。また、近畿の3月の完全失業率は全国平均を上回り7.1%、完全失業者数も75万人で過去最悪です。01年の実質賃金は前年比
1.2%の減少でした。こうした指標からも、深刻な不況が国民生活を苦しめ、さらに消費を抑制する悪循環に陥っていることがわかります。
厚生労働省の調査によると、今春、新規学卒者を採用するとした企業の割合はすべての学歴で前年を下回り、比較可能な89年以降最低を記録しました。高卒29%(前年比6ポイント減)高専・短大卒20%(同6ポイント減)、大卒文系31%(同7ポイント減)、大卒理系29%(同7ポイント減)、専修学校卒13%(同3ポイント減)とそれぞれ減少しています。決して、なりたくてプータロー、しばられたくないからフリーターなのではなく、就職したくても求人がないのが現実です。頑張って勉強しても「就職できない」という不安があって、子どもたちは将来に希望がもてるでしょうか。政府は、リストラ推進ではなく解雇を規制し、青年の自立支援こそ力を入れてやるべきです。
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A経済危機が社会不安を引き起こしている
経済の危機は、社会のありかたをもゆがめています。警察が認知した刑法犯を人口10万人当たりに換算した01年の「犯罪率」は2150.6で、戦後初めて2000台になりました。国民の50人に1人が犯罪に巻き込まれた計算になり、数字上は敗戦直後の混乱期を上回りました。刑法犯の総数は96年以降、毎年過去最悪を更新し続け、01年は約
273万6千件に達しました。犯罪率は、敗戦直後から日本経済の復調・成長とともに一貫して減りつづけ、石油ショックで高度成長が終わった73年を底に一転して増加傾向になります。2000年には戦後3番目の悪いレベルまで上昇し、昨年はさらに悪化して2000の大台を突破しました。家屋への侵入盗や乗り物盗などの「窃盗犯」は戦後最悪を記録しています。また、日本の自殺者は約3万2000人で交通事故死の3・5倍にもなっています。規制緩和・リストラ市場化など競争原理の推進は人間らしさを奪いすさんだ社会を生みだす温床になっています。
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Bくらしを直撃する「構造改革」
国民に「激痛」を強いる小泉政権の「構造改革路線」は、国民生活や社会をいっそう荒廃させてしまいます。「不良債権の早期処理」の名のもとに、きびしい金融検査によって、内閣発足以来、52もの信金・信組が破たんし、失業、倒産が増大しました。特殊法人「改革」として、住宅金融公庫、日本育英会など国民向け法人の廃止・民営化も打ち出しています。「育英会奨学金をなくさないで」とたくさんの署名や手紙が集まっています。課税最低限の引下げや児童扶養手当ての改悪も検討されています。各自治体では保育所や幼稚園が民営化・民間委託されています。
郵便事業の公社化にともなって、定期刊行物を割安で郵送できる第3種、4種郵便廃止の危機も出てきました。例えば『日本の学童保育』誌の郵送料は、第3種郵便で、現行1部68円の郵送料が、普通郵便になると、
190円へ3倍も値上げされてしまいます。その負担増は購読者が負担せざるをえません。「構造改革」はこんなところまで忍び寄っています。
医療制度改悪では国民に大幅な医療負担増を押しつける法案を提出しました。03年4月から健保本人の3割負担をはじめ、保険料を総報酬制にし一時金からも同じように徴収されます。02年10月から老人医療の対象年齢の引き上げ、窓口負担率の改悪などをねらっています。
国民の医療や福祉の削減と負担をしいながら、国の財政破綻の原因はムダな大型開発公共事業であり、そのことの見直しこそが求められています。にも関わらず、政府は公共事業の「1割削減」「見直し」と言いながら、大型プロジェクトの予算は温存しており、財政構造は変わっていません。大阪府でも、関空二期事業や国際文化公園都市、和泉コスモポリス、阪神高速道路への出資などムダな大型開発が推進されています。
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(2)数々の疑惑にまみれた中央政界の汚職・腐敗を許さない国民の良識
この間、国会では鈴木宗男議員による「北方4島」支援事業の利権、外交機密費の上納や官房機密費使途、公共事業に絡む口利き、国会議員秘書給与の流用など、金権腐敗にまみれた政治家や官僚のあり方が問題になっています。
このような疑惑に対し、何ら解決していく方向を示さない小泉内閣に国民の評価は大きく後退し、支持率を大幅にダウンさせています。
国の財政事情が厳しいと学童保育事業は、国の補助金単価は引き上げられていません。私たちは税金の使われ方を傍観するわけにはいきません。
政治や国家の中枢におけるこうした汚職腐敗は、長期の保守政権のもとで歴史的にずっと続いています。金権政治の構造を根本的に改め、税金の使い方を透明にし、真に国民生活を支えるために使われるべきです。政治家への還流、官僚の食い物にされてきた疑惑の全容が明らかにされ、改められるよう、国民世論をさらに強めなければなりません。
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(3)軍事大国化へ突っ走る小泉政権
米ブッシュ政権は、対テロ戦争の継続、本土防衛の強化を打ち出し、今後5年間に軍事予算を約3割増額し、80年代後半のレーガン政権の大軍拡に匹敵する軍備増強を計画しています。ブッシュ大統領は、イラン・イラク・北朝鮮を名指しで「悪の枢軸」と決めつけ、武力行使も当然視しています。核兵器使用も明言し世界に驚異をあたえています。横暴な態度に世界各国から批判が寄せられ、アメリカは孤立化しました。ところが日本の小泉首相は「悪の枢軸」発言にも理解を示すなど、どこまでもアメリカ追随の態度を崩していません。
小泉内閣は、戦後初めて本格的な戦争国家体制をめざす「有事法案」を国会に提出しました。有事法制は、国民を厳罰つきでいかに総動員するかという、日本を戦争国家にする法律です。放送、医療、通信、交通など国民のライフライン(生活基盤)にかかわるすべての公共機関を首相の統制下におき、戦争協力を「責務」とし国民には「協力」を努力義務とするという内容です。
1999年に周辺事態法が成立、自衛隊が米軍の後方支援という形で戦後初めて海外出動する体制がつくられました。有事法制はさらに、軍事作戦に自衛隊だけでなく自治体や民間も全面的に強制的に動員する体制をつくるものです。日本がアメリカに協力して戦争する体制をつくる有事法制が憲法の平和主義と両立するはずがありません。
政府は日本が他国から武力攻撃を受けるような国際情勢にないことを再三認めており、防衛のための有事法制でないことは明白です。世界の多くの国に有事法制はあっても、自国の防衛のためにその法律を発動したことはほとんどないのです。
日本は戦前、言論・表現の自由を抑圧することで、侵略戦争を遂行しました。言論・表現・報道の自由は、民主主義の国にとって最も大切な基本的人権です。いま、国会で審議されているいわゆるメディア3法案(人権擁護法案、個人情報保護法案、青少年有害社会環境対策基本法案)は、言論表現・報道の自由、国民の知る権利を脅かす極めて危険な内容をふくんでいます。単なるマスコミの問題ですまされません。自由な言論活動全体に対する攻撃なのです。これらの法案が、本格的な戦争国家体制をめざす有事法案と同時期に国会に提出されているのは象徴的なことです。
戦前、言論・思想・信仰の自由を抑制する諸法が、戦争拡大のために悪用され、国を破滅に導いた歴史の教訓を生かさなければなりません。
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(4)子どもたちが未来の夢を見通せる政治・経済
私たち学童保育関係者は、子どもたちの豊かな成長を願って活動・運動しています。日本が他国から攻撃される可能性がないのに、アメリカの戦争や紛争に強制的に協力させられる体制を作ることなどとうてい許すことはできません。子どもたちの将来が平和で、2度と戦争に巻き込まれないことを望んでいます。
また、税金の使い方を国民が厳しく監視し、子どもたちが豊かに成長し、保護者が安心して働き続けられる社会にしていくよう、さらに運動を強めることが求められています。将来、子どもたちが成長したとき、子育ての喜びを満喫しながら生活できる社会を受け継ぎたいものです。
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2 子どもと教育にかかわる情勢
―完全学校五日制の実施―
はじめに
この4月から「ゆとりの教育」を全面に出して完全学校五日制が実施されました。多くの子どもたちは、自由に過ごす時間が増えて楽しみにしているようです。しかし、「授業時間が減って子どもの学力が下がるのでは?」「休日を安全に過ごすことができるのか心配」「平日の授業が詰め込みになって、ゆとりがなくなるのでは」という父母の不安もひろがっています。
文部科学省は、1月、学校五日制の実施を前に「地域の教育力の充実に向けた実態・意識調査」の結果を発表しました。「4月から土曜休日をどのように過ごしたいか」の質問に対し、それぞれトップは、小学生3年生で「テレビゲーム・パソコン」(29.6%)、5年生で「公園など外で友達と遊ぶ」(32.3%)、中学2年生で「ゆっくり寝る」(38.7%)、高校2年生も「ゆっくり寝る」(47.5%)となっています。それぞれ学年によってちがいがありますが、子どもたちのおかれている現実と願いがつたわってきます。
ところが文部科学省は、学校五日制の実施にあたって、一方で"ゆとり"を言いながら、他方では、どの子どもにも学習内容がよくわかり、それを身につけて、学ぶことの意味がわかるような教育課程にはしていません。新しい教育課程の基本をきめた教育課程審議会の会長だった三浦朱門氏は、インタビューで「授業内容や時間数が減って学力低下にならないか」という質問に対し、「学力低下は予測し得る不安というか、覚悟しながら教課審をやっていた。平均点が下がらないようではこれからの日本はどうにもならない。つまり、できん者はできんままで結構。できるものを限りなく伸ばすこと。限りなくできない非才、無才にはせめて実直な精神だけを養ってもらえばいい。ゆとり教育の本当の目的はエリート教育とは言いにくい時代だから回りくどく言っただけ」と、あからさまに答えています(『機会不平等』斎藤貴男・文藝春秋)。
これでは、子どもたちに学ぶ喜びと生きる力を育てる学校五日制にはなりません。そのうえ、子どもたちがゆったりと休日を過ごし、遊びや生活体験のなかで仲間とかかわって人間らしく育っていくための施設や条件整備がきわめて不十分です。
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【問題点】
本来、子どもたちは、一人ひとりに違いはあっても、「勉強がよくわかりたい」、「友だちと楽しく遊びたい」「これはできるという自信をもちたい」など、人間らしい願いをみんなもっています。ところが、日本の子どもと教育は、登校拒否・不登校の急増をはじめ、いじめや暴力、少年事件の多発、「学級崩壊」や「学力低下」問題など、かつてない不安と困難のなかにあります。
これらの問題には、さまざまな要因や子どもをとりまく社会的条件などの背景が考えられますが、子どもたち一人ひとりが人間として大切にされ、学ぶことによって喜びや自信をつけるものになっていないこと、学校内外で、豊かな遊びや文化・スポーツ体験のなかでの感動や、ものごとをやり遂げた喜びを実感できる体験がきわめて貧困になっていることのあらわれではないでしょうか。
子どもたちは、ゆったりとした学習や生活の場で、自分自身の頭でものを考え、人の意見を聞きながら、失敗やつまづきを重ね、友だちとふれあって、ときにはいさかいの体験をとおして、わからなかったことがわかり、できなかったことができるようになって人間らしく成長していくものです。それは子どもがもつ固有の権利です。このような場を学校の内外でつくりあげることこそ、本来の学校五日制の主旨です。学校では少数のエリートを育てるための競争の教育をすすめ、学校外では奉仕体験学習を強要するような、文部科学省がすすめる学校五日制では子どもたちに学ぶ喜びと生きる力を育てるものとはなりません。
日本の激しい競争の教育は、今日世界でも例を見ないと言われています。世界で約200の国々と日本政府も批准している「子どもの権利条約」についての審査が1998年に行われ、その結果が日本政府に勧告されました。勧告は、日本の激しい競争の教育制度が、子どもたちの人間らしい成長の大きな障害になっていることを指摘し、制度の抜本的改善を求めています。そのためにも「子どもの権利条約」は、31条で子どもたちに文化やスポーツなど余暇を自由に過ごす権利の保障をうたい、それにもとづく積極的施策を勧告しています。政府・文部科学省には、この立場に立った学校五日制実現に向けての条件と環境を整備する責任があります。
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【条件の整備】
子どもたちが放課後や休日に過ごす地域や社会の諸条件は、きわめて貧困です。 土日をゆったりとしかも安全に過ごし、子どもたちの"居場所"となる各種の施設の拡充をはじめ、部活動のありかた、塾産業のありかた、各種メディアのありかた、父母の労働時間などが問われています。これらを学校五日制の趣旨にふさわしいものとするための施策と、子どもが育つ地域づくりの自主的な運動をすすめていくことが新たな課題となっています。そのためには、子どもたちが、どんな学校を求めているのか、父母がどんな願いをもっているのかを具体的に明らかにし、その地域にねざす学校づくりをすすめることが求められています。
また、「学力問題」が大きな社会問題となっている今日、これにはさまざまな意見がありますが、子どもたちにとって学ぶ内容と意味や目的が理解できず、喜びよりも苦しさを実感し、学んだことが自らの新たな意欲や力になりえていないことのあらわれであり、学校教育の根本問題です。しかし、子どもの疑問や関心にこたえ、子ども自身が自らの頭で考えてわかることが、楽しさや喜びを実感し、それが自らの現実と重ねて確かめられたとき、力となって身についていくものです。どの子もこうした体験のできる授業や教育課程づくりが求められます。
さらに、 学校五日制の主旨にそった少人数学級の実現と教職員増、教育予算の拡充は、欠かすことのできない課題です。ところが文部科学省は、習熟度別の少人数学習は制度化しましたが、30人学級など少人数学級は制度化していません。厳しい財政状況にありながら自治体独自で少人数学級にふみきったところは、全国で30自治体におよんでいます。また国の責任で少人数学級の制度化を求める決議は、全国で1658、全自治体の過半数をこえました。政府・文部科学省は、この切実な願いに応え少人数学級を国の責任で制度化すべきです。
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【地域とともに】
学校五日制にみあう地域の条件づくりと地域にねざす学校づくりは、子どもが育つ両輪です。子どもたちが育つ安全・安心の地域づくりがどうしても必要です。その際、子どもたちにとって、遊びや余暇、文化・スポーツ体験が、人間形成上どのような意味をもつのか、その実態や願いにもとづいて明らかにし、自主性を前提に余暇の過ごしかたを子どもたちもふくめて考えあう場がなくてはなりません。具体的には、学童保育、児童館、図書館、公園、文化・スポーツ施設などの条件整備、人的保障や財政措置を講ずること。とりわけ障害児のための施設拡充と人的保障の充実をはかること。メディアなどのありかたをひろく検討し、子どもたちが豊かな芸術や文化に接することができるよう、共同の運動をすすめ、家庭にゆとりをもたらし、子どもたちとの関係を豊かにするためにも社会全体に働くルール・週休2日制を確立すること。
地域社会に、子どもの自主性を尊重した集団活動をはじめ、子育て・教育・文化のネットワークづくりをすすめる必要があります。
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−教科書問題と有事法制化−
昨年、「日本の侵略戦争が正しかった」とする教科書検定をめぐって、全国的に議論がまきおこりました。そして、その焦点となった「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民教科書の採択をめぐっては全国すべての採択地区で採択されませんでした。このことは平和と民主主義を守り、国の強引な押しつけに反対する国民の良識と世論がもたらした結果です。
結果的に「つくる会」が目標とした「10%採択」にはほど遠く及ばず、歴史教科書の採択率はわずか0.03%にすぎませんでした。
しかし、知事の強い意向を受けた東京都教育委員会、愛媛県教育委員会が自らの採択権限を理由として、養護学校・ろう学校の一部で採択しました。また、私立学校の一部が採用しました。
ときあたかも、小泉内閣が今国会での最重要課題と位置付けている有事3法案(戦争国家法案)が国会で論議されています。4月21日には、突然、小泉首相が靖国神社へ参拝し、侵略戦争美化が有事法制化で日本を戦争する国にする策動と結びついたものであることを自ら内外に示しました。
今日本は、平和と民主主義を守る上で、歴史的に重要な節目にさしかかっています。戦争国家への道を推し進めようとしている勢力が、その精神を強引に子どもたちの教育現場に持ち込もうとしているのです。
子を持つ親として、そして、子どもたちと日々接しておられる指導員としてこのことは決して見逃すわけにはいけません。
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3学童保育、保育をめぐる動き
●待機児ゼロ作戦・放課後の居場所づくり
昨年4月26日就任した小泉首相はその所信表明で「保育所の待機児をゼロにする」さらに「放課後児童の受け入れ体制の整備」と首相がその所信表明で保育所・学童保育 に関する内容表明したのははじめてのこと
でした。しかしその内容は保育所定員を125%まで可能だとし、保育所設置・運営は企業参入を認め、保育の公的責任を後退させ、保育制度の根幹をゆるがす準備が進められようとしています。
学童保育は 「放課後の居場所づくり」と称して、平成16年度には1万5千箇所とするとしました。しかし、児童福祉法に明記した昼間保護者がいない児童に生活と遊びを通して健全育成を図るために条件整備を推進していく内容は示されていません。
反村に大阪市が実施している仝児童村策(いきいき活動事業)、川崎市は2003年度からこれまでの学童保育を廃止し、留守家庭を含むわくわくプラザへと仝児童村策の施策変更など学童保育の解消が危惧されるような動きが広がっています。
2001年度7月6日間議決定された「仕事と子育ての両立支援の方針について」では「待機児童ゼロ作戦−最小のコストで最良・最大のサービスを」とまずはコストの削減を前提としつつ、「新設保育所は学校の空き教室等の既存の公的施設や民間施設を活用して、社会福祉法人、企業、NPO等をはじめ民営で行うことを基本とする」と待機児童を解消するためには民間活力を生かすとしています。
学童保育については「放課後児童クラブや地域のすべての児童に居場所づくりを確保する事業など受け入れ体制など大都市周辺部を中心に整備し、公的施設を活用するとともに運営は民間主体を極力活用し、最小コストでの最大のサービスの実現を図る」
とここでも民間活力を強調しています。また、ここでは学童保育のみならず、すべての児童の居場所づくりとして仝児童村策の…推進を同時に打ち出していることです。さらに「放課後村策のための新設に当たっては柔軟な運営を准進するとともに高齢者などげ地域の人材を活用することを基本とする」と学童保育指導員の専門性は認めず、地域ボランティアに依拠した考えを示しています。
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●一層進む規制緩和
去る3月29日「規制緩和3カ年計画」を閣議決定し、保育・福祉分野の一層規制緩和を准し進めようとしています。保育所利用者に対する直接補助方式の導入をはじめ、企業保育所の剰余金の会計処理について緩和するために保育所運営費の経理化の柔軟化を打ち出し、また、保育所分園の設置運営もこれまで「地方公共同体、社会福祉法人等」 で新設法人には認められていませんでしたが「すべてが主体」として、1保育所につき2カ所に制限されていた分園数も制限数は外しました。
平成13年度国民生活白書は家庭問題を19年ぶりに取り上げています。急速にすすむ少子化、夫婦の鋤き方の変化、子育てをめぐる環境の激変などにどう対応していくのかその対策が緊急課題になつています。共働き家族が多数派になつている今日、国・自治体の責任で保育所・学童保育施策の抜本的解決のために財政保障も含めた施策の確立こそが求められます。
子どもの発達を保障していく学童保育をはじめ保育、教育施策は利益を優先した企業が主体になるのは馴染みません。子どもの権利条約や児童福祉法の理念を具体化する国・自治体の責任が一層大きく問われています。
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