大阪の学童保育の保護者、指導員の団体です。「子どもたちにより豊かな放課後を」を合言葉に活動しています。

おおさかのがくどうほいく 大阪の学童保育保護者・指導員、そして専門家の集団です。「より豊かな放課後を」合い言葉に日々活動に励んでいます。

大阪学童保育連絡協議会

第34回定期総会

2003年4月29日(火)

はじめに

・親の願いから出発した学童保育

戦後、最初に学童保育を始めた大阪市東住吉区今川学園の三木達子園長は1968年発行『学童保育―大阪市のあゆみ』のなかで次のように述べています。

「今年も4月がやってきました。4月1日は保育所を卒業した子どもたちが待望の入学式を迎える日です。指折りかぞえて待つランドセル姿を思う時、胸のふくらむ喜びを感じさせられます。がしかし、必ずしも手放しで喜べないお母さんがたくさんあるもとも事実です。両親とも外勤の家庭、眼がまわるように忙しい商売、家内工業や病人の看護と我が子の世話も思うように出来ないお母さんたち。保育所では5時、6時まで預かって安心して働けたのに放課後の長い時間や夏休みなどこれから先いったいどうしたらいいのか、どこへいって誰に子どものことをお願いしたらいいのか。うれしいはずの入学式が全くお先真っ暗だと思案にくれるお母さんが毎年増えるばかりです。子どもは年々歳々成長してゆきます。ゆがめられたこころをなおすよりもすくすくと健康に伸ばした方がどんなに楽しみであり効果的かわかりません。母が安心して遊べる安全地帯を作ってやれるのは皆の責任です。」

40年近く経った今日においても親の願いは変わることはありません。「安心して働き続けたい」「子どもが健やかに成長してほしい」という一人の親の願いは多くの働く親たちとまた共通した願いでした。「学童保育をつくってほしい」との願いを共通した要求にまとめ、政策化し、自治体の施策へと繋いでいきました。学童保育の発展はこうした一人ひとりの親が自らの願いを実現していくために同じ願いをもつ親とともに力を寄せ合い、父母の会・地域学童保育連絡協議会・指導員組合へ集約しながらねばり強く運動を継続させてきたのです。

運動を推進してきた中心の担い手は要求の主体者である親でした。我が子が通う小学校区に学童保育をつくるためにつくる運動をおこし、我が子の入所には間に合わなかったけれどつくる運動をおこしたからこそ我が校区に学童保育が実現したことをみんなで喜び合い、次は我が子が学童保育で快適に生活が過ごせるために、指導員とともに内容をよくしていく改善運動、施設・設備・指導員の待遇等、運動を繰り返し、発展してきました。

いわば学童保育運動は親から親へとリレーランナーのようによりよい学童保育と国・大阪府、市町村を動かし、今日の学童保育施策・制度を創りだしてきたのです。

・ みんなで創った歴史を発展させよう

大阪学童保育連絡協議会は結成して今年34回目をむかえました。結成当時学童保育は大阪府内で学童保育は100カ所足らずでした。共働きが一般化した今日44市町村すべてに学童保育は設置され、2002年4月で853カ所(公私含む)にまで広がってきました。1998年4月1日ようやく学童保育は児童福祉法に明記され法制化されました。

しかし、児童福祉法第6条の事業に位置づいたため、最低基準はなく、自治体に対しては努力義務に止め、貧しい予算措置など国の学童保育制度はまだまだ課題が山積しています。

大阪の学童保育施策の実態は課題を残しながらですが2003年度からスタートする羽曳野市、河内長野市を含め14市1町が条例でもって学童保育施策を実施しています。条例制定はその内容が不十分なものであっても補助金施策ではなく自治体としての法制度の確立です。しかし、開設日・開設時間・対象学年の延長・土曜日開設、大規模学童保育の解消と学童保育が親の働く権利と子どもの発達保障という「権利として学童保育」を確立していくために30数年間の学童保育の歴史から学び、蓄積してきた成果を土台に一層発展させていきましょう。

 

第1章 私たちをとりまく情勢

1.私たちをとりまく政治・経済情勢

(1)反戦・平和の声で好戦勢力の包囲を
(2)経済失政、国民生活破壊への反撃も
(3)大阪府は府民生活犠牲、関空2期を強行
(4)5日制実施で新たな課題も
(5)メディアのあり方にも注視

2.こどもと教育にかかわる情勢

(1) 学校完全週5日制の導入から1年
(2) 国が急ぐ教育基本法の危険な「見直し」
(3) 小人数学級実現の広がり

3.保育・学童保育をめぐる動き

(1) 進む規制緩和・市場化
(2)次世代育成支援対策推進法と「児童福祉法」一部改正の動き

第2章 2002年度活動と運動のまとめ

1.国・大阪府・市町村に対する政策と要求運動

(1)国にむけた運動
(2)大阪府への運動
   @ 大阪府交渉
   A 障害児学童の交流会と大阪府交渉
   B キャラバン
(3)大阪市をはじめ各市町村の運動
   @ 大阪市における学童保育運動の特徴
   A 条例制定の動き
   B 土曜日開設の動き

2.指導員の地位向上と社会処遇の改善

(1)学童保育指導員専門性研究会
(2)学童保育実践研究会
(3)各講座
(4)大阪自治労連学童保育指導員労組連絡会との懇談

3.調査・学習活動

(1)第34回大阪学童保育研究集会
(2)第37回全国学童保育研究集会
(3)資料集第28集

4.映画「ランドセルゆれて」製作運動のとりくみ

(1)5万枚を越えて普及
(4) オーディションに1000人の学童っ子が応募

5.子育てを通して親も育つ父母の会活動

6.大阪保育運動センター・第2期建設運動とひるぜん自然の家

(1)第2期建設運動
(2)ひるぜん自然の家

7.組織強化と事務局体制

(1)「日本の学童保育」誌
(2)機関紙「大阪の学童保育」
(3)会費改定

8.他団体との連携

第3章 2003年度の運動課題と運動方針

1.2003年度の大阪学保協の運動課題

2.2003年度大阪学保協の運動方針

(1)学童保育の全国的制度水準の引き上げと法制度の整備・確立
   @ 制度水準の引き上げ
   A 法制度の整備・確立
   B 学童保育を変質・後退させず発展させるたたかい
(2)大阪府に対する運動
(3)市町村レベルでの学童保育運動
(4)指導員の地位向上と社会的処遇の前進
(5)映画「ランドセルゆれて」の上映運動の成功 

3.子育てを担う学童保育運動

(1)地域の子育て運動の前進
(2)教育問題に取り組む学童保育の視点
(3)男女平等・女性の地位向上と子どもの権利を前進させる運動

4.学びながら育て、育てながら運動する大阪学保協づくり

(1)父母会の強化
(2)組織・財政の確立……新会費への移行の達成
(3)学保連や指導員労組と連携しその発展をめざす
(4)機関紙「大阪の学童保育」の充実と『日本の学童ほいく』誌の普及
(5)学習会や講座の開催と30周年記念出版物『子ども時代を拓く学童保育』の普及と活用
(6)全国学童保育研究集会と大阪学童保育研究集会を成功させる
(7)ひるぜん自然の家の発展と、大阪保育運動センター第2期建設運動をすめる
(8)諸団体との連携

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